ランナー栄養研究所
ビタミン

パフォーマンス向上にビタミンC

ランニングは、健康に良いということが広く認識されているスポーツです。

ランニングの効果を最大限に引き出すためには、特に栄養素の摂取が重要です。

栄養素の中でもビタミンCは、ランナーにとって不足がちなもののひとつです。

この記事では、なぜビタミンCが必要なのか、ビタミンCにはどんな効果があるのかを解説します。

ビタミンCの基本的な働き

ビタミンCは水溶性のビタミンで、抗酸化作用、コラーゲンの生成、免疫機能のサポートなど、多くの重要な働きがあります。

また、ランニングをはじめとする運動を行う際には、筋肉の損傷や疲労回復にも役立ちます。

ランナーがビタミンCを摂取する理由

抗酸化作用

運動中は活性酸素が発生し、細胞にダメージを与えます。

ビタミンCには抗酸化作用があり、活性酸素による酸化ストレスから身体を守ります。

また、炎症や損傷を軽減し、ランニング中のパフォーマンスを向上させることができます。

疲労回復

ビタミンCには疲労回復にも効果があります。

運動後に疲れた筋肉に酸素を送り、生産エネルギーであるアデノシン三リン酸(ATP)の生成をサポートします。

それにより代謝が促進され、次のトレーニングに備えることができます。

コラーゲン生成

ビタミンCは、コラーゲンタンパク質の生成に必要です。

コラーゲンは、皮膚、骨、靭帯、腱などの組織を構成する成分であり、関節の柔軟性や筋肉の強度にも関わります。

ランニング時には、関節や筋肉に負荷がかかるため、十分なコラーゲンが生成されていることが重要です。

免疫機能のサポート

ビタミンCは、免疫機能のサポートにも役立ちます。

運動をすると一時的に免疫機能が低下しますが、ビタミンCを摂取することで、免疫細胞の働きをサポートし、感染症などのリスクを低減することができます

トレーニング効果を高める

ビタミンCには、トレーニング効果を高める作用もあります。

ビタミンCを摂取することで、テストステロンが増え、ハードなトレーニングにおけるテストステロン低下作用を防止する作用があります。

テストステロンは、骨や筋肉を作りあげるのに大切な働きをします。また同時に体脂肪を減らしていく働きもあります。

ビタミンCの摂取方法

ビタミンCは、主に果物や野菜に多く含まれています。 オレンジ、キウイ、ブロッコリー、ピーマンなどの食材を積極的に摂取することで、自然な形でビタミンCを補給することができます。

ビタミンCは水溶性ですので、小分けにして食事と一緒に摂取します。

食べ物では以下のものが含有量が多いとされています。

日本人はビタミンC不足

令和元年国民健康・栄養調査によると、日本人のビタミンCの平均摂取量は93.5mgです。

しかし、最近ではビタミンCの至適量補給(通常の何倍〜何十倍のビタミンCを摂取する)によって、様々な効果が期待できることが分かってきました。

カスケード理論

ビタミンCの働きは、カスケード(段々滝・階段状の滝)で考えられ、滝の上の方の働きに使われた残りのビタミンCが下の働きに使われます。

例えば、滝の上の方には抗酸化作用やストレス解消などの働きがあり、美白は下の方にあります。

ストレス解消や抗酸化に使われてしまうと残りが少なく、美白の分まで回せなくなってしまうのです。

ですので、前述したメリットを満遍なく享受しようとするならば、一日に最低で2g、できれば3~5g摂取したいところです。

食事だけでは大変ですね。

そこで、サプリメントの出番というわけです。

サプリメントであれば、カプセルやタブレットで500~1000mg摂取できるものが販売されています。

コンビニやドラッグストアでは、ビタミンC含有量1000mgのドリンク1本で100円程で販売されていますが、

サプリメントで摂取した場合、1錠1000mgで約8.2円です。

サプリメントの方がお財布にも優しいですね。

びあーのパパ

私は、サプリメントで毎食後に1000mgずつ摂取しています。

ビタミンCの適正な摂取量

ビタミンCは水に良く溶ける性質のため、多く摂取したとしても身体が使用しない分は尿から排泄されるので、あまり心配しなくても大丈夫と考えられています。

タバコやお酒を飲む人は、よりビタミンCが不足していると言われます。

風邪など感染症にかかったときは、元気な時の10〜100倍、そして人により1〜100倍、要求量が違うのがビタミンCです。

基本は、お腹の調子をみながら増やしていきます。緩くなる、というのはコントロールが効く程度で下痢のように突然襲ってくるものではありません。

摂取する許容量は個人差があるので、下痢や腹痛を起こさない量が許容量ということになります。

まとめ

ランナーにとってビタミンCは、筋肉の損傷や疲労回復、コラーゲン生成、免疫機能のサポートなど、多くの重要な働きを果たします。

適切な量のビタミンCを摂取することで、ランニングパフォーマンスの向上や身体の健康維持に繋がりますので、積極的に摂取していきましょう。

ABOUT ME
びあーのパパ
陸上競技歴25年以上の経験と分子栄養学に基づいた知識を発信しています。 フルマラソンPB 2時間39分 分子栄養学インストラクター アスリート栄養食インストラクター